年々進歩していく薬の裏話

抗癌剤の進歩~癌細胞だけに効く抗癌剤の登場

癌に対する治療の一つである抗癌剤は、特に全身に癌が転移している場合や手術の補助的な位置付けで使用されます。しかし、実際に抗癌剤治療は副作用との戦いとも称さるほど、その副作用は高頻度で多様です。一般的な抗癌剤は、癌細胞と通常細胞の見分けがつかないため、癌細胞の成長速度の速さに目を付け、成長速度の速い細胞を目がけて攻撃します。しかし、通常細胞の中でも血液を作る骨髄細胞などは成長速度が速いため、抗癌剤は見分けがつかずに攻撃をしてしまいます。このような要因が副作用として現われます。
しかし近年、癌細胞にだけ攻撃をする分子標的薬という新しいタイプの抗癌剤が登場しました。この薬剤では通常細胞への攻撃がないため、副作用が少なく、しかも効果が大きいことから期待されています。

薬を選ぶ新たな道~飲みやすい剤形のジェネリック医薬品

現在、日本においてはジェネリック医薬品の利用が推奨されています。その理由として、日本は海外に比してジェネリック医薬品使用率が低い割合であること、また医療費抑制の観点があります。国の施策としてのイメージが強いジェネリック医薬品ですが、消費者にとっても大きな利点、そして医薬品業界における進歩があります。
その進歩が剤形を選ぶ際の選択肢の拡大です。先発品と同等の効果を示すジェネリック医薬品ですが、その剤形に工夫が加えられる傾向が高まっています。具体的には、先発品では錠剤しかない薬剤について製剤上の工夫をすることで、口腔内崩壊錠と呼ばれる水なしで服用が可能な剤形とし、ご高齢の方や薬が苦手な方にも飲みやすい剤形を提供する試みが広がっています。
誰でも安心して薬が飲める環境の提供は、医薬品業界において大きな意味を持つ進歩であると言えます。